FC2ブログ
トランスパーソナル心理学は、
エサレン研究所発の「人間の潜在能力開発運動」から起こってきました。

この運動は、
人間の潜在能力を認め、
本来、人間には人生をよりよく生きる力が備わっている、とするポジティブなものです。

その後は、しだいに心理療法から東洋の宗教にも関心が移っていきます。

そのような流れのなかで、
心理学者のマズローが、自ら提唱した人間性心理学の次の段階として、
トランスパーソナル心理学を唱えました。

トランスパーソナル心理学は、
人間の自我意識を超えたトランスパーソナルな領域を認め、
宗教体験や変成意識体験をも考慮にいれて、
アカデミズムの中で学問的な研究を行う、というものでした。

その後は、急死したマズローの後を継いで、
心理学者のスラニスラフ・グロフ、チャールズ・タートなどを中心に発展していきます。

1994年には、
ジョン・エックルス、ロジャー・ペンローズなどのノーベル賞受賞者、
ダニエル・デネット、スチュアート・ハメンホフなどの意識研究の先端的学者、
ウィリス・ハーマン、ヒューストン・スミス、ロジャー・ウォルシュなどの、
トランスパーソナル学者達によって、学術雑誌が発行されています。

トランスパーソナル心理学は、
もはや胡散臭い心理学ではなく、
意識の問題、主観・客観の現実認識の問題、
を根底から考え直す重要な学問として、認められているのです。




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
ウィリアム・ジェイムズは、アメリカ心理学の祖と言われます。

彼は、プラグマティズム哲学を代表する論客でもあり、生理学者でもあります。
また、宗教心理学の古典的名著である「宗教的経験の諸相」なども著しています。

その業績は多岐にわたりますが、
彼には、素晴らしい名言が数多くあります。

少し、見てみましょう。


私の世代の最大の発見は、
人間は心の持ち方を変えることによって、人生をも変える事が出来るということだ。

人生は生きるに値すると信じなさい。
そうすれば、その信念がそういう事実を作り出す助けとなるだろう。

それを信じたい人には、信じるに足る材料を与えてくれるけれども、
それを疑う人まで信じさせるに足る証拠は出ない。
超常現象の解明というのは、本質的にそういう限界をもっている。

信仰は、人間が生きる拠りどころとするべき力の一つだ。
そしてそれが皆無となることは、破滅を意味する。

一度生まれとは、彼らの児童期の信念を無反省に受け入れている人々のことである。
二度生まれとは、まさに同じ信念を堅持しているとしても、
これらの信念にたいする懐疑、批判、検討の長い時期を経て、
そうしている人々のことである。

人生を変えたかったら、今すぐ始めなさい。はではでしく大げさにやりなさい。
例外はなしです。そして、言い訳はしないこと。

心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。



とこのように、たいへん重要な真実を述べています。


彼は、心霊研究にも関心を示し、米国心霊現象研究協会を設立しています。

ジェイムズは、
信仰と宗教について真摯に探求した偉大な学者でありました。




たしかに、われわれを包み込むより高い意識や、
フェヒナー流の地球―魂という考えなどが、
正統的かつ流行の思想ということになれば、あらゆるタイプの迷信や、
雑草のようにはびこる狂信が、いたるところに目につきはじめることであろう。
そのうえ、もしもフレデリック・マイヤーズが科学的な認知を求めて、
熱心に喧伝しているいわゆる心霊研究の現象が、
実際に科学によって承認されるようなことがあれば―
そしてわたし自身も、
これらの現象の多くは現実に根ざしたものだと確信しているのであるが、
こうした迷信の類いはさらに広く蔓延することになるであろう。

しかしながら、人は自分を最大級の宗教的生へと導くことを約束する、
明白な道を見出しながら、こうした小心な反省の声にばかり耳を傾けて、
その道にしたがうことを本気であきらめようとしてもよいのであろうか。
この混沌とした世界にあって、いかなる善であれ、
まったくそれだけが純粋な輪郭のもとに、
われわれに与えられたことが、一度でもあっただろうか。

砂金は、石英の砂のなかにしか見つからない。
他の貴重なものの獲得と同じように、宗教を得る場合にも、
このことが必須の条件である。
混じり合ったものをふるいにかけなければならないし、
生存競争もなければならないが、
それ以前にまず、汚泥と宝石が一緒のままで与えられなければならない。
汚泥がふるいにかけられれば、宝石と泥とは別に吟味され、
概念化され、定義され、隔離されるであろう。
しかし、このふるいにかける過程で手を抜くわけにはいかない―
というのも、もしもそれを簡略化すれば、人が手にする宝石は、
すでに見たようなスコラ的神学が与えるむなしい偽りの金であるか、
汎神論の生み出す怪物のように、薄っぺらで質の悪い抽象物になってしまい、
経験的方法が想像において人々をそこへと結びつけずにはおかないような、
もっとずっと生き生きとした神聖な現実とはならないからである。


「多元的宇宙」




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
現代のニューエージ運動につながる、
癒しの伝統を生み出した重要な人物が、
オーストリアの医師フランツ・アントン・メスマーです。

メスマーは、
磁石治療をきっかけに、催眠現象に気づき、
人体に流れる一種の物理的な生命エネルギーを発見し、
それを「生体磁気」と呼びました。

生体磁気催眠をメスメリズムと言いますが、
メスマーはこの語源になっています。

その理論は、

宇宙を満たしている精妙な物理的なエネルギーが、
人間と地球、天体の間、人間と人間の間を媒介する。

病気は、人体にあるこのエネルギーのバランスが崩れることで生じる。
病気から回復するには、このバランスを取り戻すことが大切である。

あるきまった技法を用いることで、このエネルギーの流れが出来、
貯蔵したり、他の人に移すことが出来る。


というもので、
患者を催眠状態に入らせて、治療を行いました。

メスメリズムによってトランス状態になった患者の多くが、
霊媒となって、様々な言葉を語ったと言われています。


メスマーの理論は、
催眠治療療法、フロイトの精神分析、
カイロプラクティク、オステパシー、ハンド・オン・ヒーリング、
などの誕生にも多大な影響を与えています。
また、近代オカルティズム、心霊主義の源流にもなりました。


メスマーは、正当派科学界から迫害をうけ、晩年は孤独であったそうです。




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
カール・グスタフ・ユングは、
分析心理学の創始者であり、スイスの精神医学者です。

ユングは、
牧師の子として生れ、チューリッヒ大学の精神科で活躍します。
その後は、同じく心理学者のフロイトの下で、共同で研究を重ねますが、
考え方の相違により決別することとなります。

フロイト流の、精神活動を性の抑圧に還元することに反対し、
人間の心理に、無意識領域を持ち込み、
元型という概念による神話的、物語的解釈方法を生み出しました。

また、
オカルトを熱烈に支持し、
錬金術、東洋思想、UFO、超心理学、
シンクロニシティー、交霊術、死後の生命、などにも言及し、
今日のニューエイジ運動にも影響を与えています。

「神を信じますか?」という問いに、
「神を信じるのではない、神を知っているのだ。」と答えた話は有名です。

彼は、霊能力者でもあったのですが、
あくまでも科学者としての姿勢を貫きました。

しかし、ユングの書いた自伝には、
霊的体験がたくさん記されています。

ユングは、八次元上段階の如来の魂でありました。




今でも私は、フロイトが、

「親愛なるユング、決して性理論を棄てないと私に約束してください。
それは一番本質的なことなのです。私たちはそれについての教義を、
ゆるぎない砦を作らなければならないのです。」

と言ったあの時の有様を生き生きと思いだすことができる。

いささか驚いて、私は彼に聞き返した。

「砦って、いったい何に対しての?」

それに対して彼は答えた。

「世間のつまらぬ風潮に対して」―ここで彼はしばらくためらい、そしてつけ加えた。
―「オカルト主義のです。」

このことは、私たちの友情の核心をついた事柄であった。

私にとっては、性理論こそまさにオカルト的、
すなわち多くの他の純理論的見解と同じく、証明されざる仮説であった。
私が考えたように、科学的真理は仮説であり、
しばらくのあいだは適切かもしれないが、
信条として永久に保持されるべきものではないのである。


「ユング自伝」




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
神学校に通い、牧師の道を志したこともある、
アメリカの心理学者カール・ロジャーズは、
カウンセリングの神様とも呼ばれます。

彼は、心理療法を模索する過程で、
東洋的霊性体験を生み出す治療法として、
エンカウンター・グループ学習法を確立し、
その効果は現代でも広く認められています。

健常者の、親密になりたい、ふれあいたい、
という気持ちを大切にしたその方法は、

グループが輪になって、
心の内を話すのをただ見守るだけで、
進行中の過程において、一体感が育まれ、
その場には集合的な調和が生れるというものです。

ロジャーズは晩年には、心霊主義に傾倒しますが、こう言っています。

宇宙は決して単なる物質的なものではなく、
そこにはある種の超越的な組織化する力が働いていて、
その働きは人間の中にもある。
このような新しい宇宙観と調和するような仕方で、
これからの人間は生きていかなくてはならない。


カウンセリングの神様と呼ばれるその包容力の秘密には、宗教心があったのです。




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
2008.04.04 仏教と心理学
そうはいっても、
仏教と心理学は相性が良いのです。

トランスパーソナル心理学やユング心理学
と唯識思想を関連づける試みはなされていますし、

森田療法や内観療法も仏教から生まれています。

また、最近では、禅セラピー、仏教カウンセリングなるものもあり、
注目を集めています。

ヴィパッサナー瞑想や、その他の仏教の身体技法も、
いろいろと科学的に研究され、その効能が認められつつあります。

いずれにせよ、仏教は心の病気を治すものであり、
人々を幸福に導くための、総合的な人間学でもあるのです。

そして、
心理学の到達していないところの、霊的世界を扱い、
霊的調和、過去世・現世・来世の三世をつらぬく魂の健康をもたらすのです。




クリックして愚僧の活動に御協力ください。
アメリカでは、ポジティブ・サイコロジーという心理学が確立され、
ハーバード大学などでも、人気講義となっています。

このポジティブ・サイコロジーとは、
どのようにすれば、幸福になれるかを考え、
自由な発想と創造力をもって、今よりさらに幸福になっていこうと決意し、
行動することによって、実際に幸福を得ることが可能になるというものです。

この思想の底流にあるのは、
人間は幸福になるべくしてつくられている、という確固たる信念であります。

昔の心理学といえば、人間の病理ばかり、取り扱っていました。

しかし、人間の健康面、正常なあり方にスポットをあてたのは、

アメリカの心理学者アブラハム・H・マズローが最初でした。

マズローは、人間の欲求段階説を理論化しました。

それは、
人間の魂が向上するにつれて求めるものが、

   生理的欲求
 ↓安全の欲求
 ↓親和(所属愛)の欲求
 ↓自我(自尊)の欲求
   自己実現の欲求

と発展していくというものです。

そして、健康な人間は、最後の自己実現の欲求が満たされた時に、
最も強い幸福感(至高体験)を持つ、ということをあきらかにしました。

その幸福感とは、宗教体験にも似たものであります。

マズローは今日の、ポジティブサイコロジーの先駆者でもありました。

ちなみに、このマズローの前世は、
室町時代に浄土真宗を全国に発展させた、あの蓮如だったのです。




クリックして愚僧の活動に御協力ください。