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2008.08.19 無の思想家
先日、95歳で天寿を全うされた自然農法家の福岡正信氏は、宗教哲学者でもありました。

氏は、無為自然をそのまま体現した稀なる思想家であったのです。




行雲、流水、
心あるもの一としてなく、また心なきもの一としてなく、神ならざるもの一としてなし、
されどあわれむぺし
人知るもの一度としてなければ、心ありて心なく、万物万象の有無また夢の中
有無ありて有無なく、人有りて人無し
人に心なければ、万物に心なく
万物に心なければ、神また住まず
まことの心住むは神の国
神は森羅万象にみちみちて光り輝く精気
まことの心即神、即森羅万象
大自然の姿即神の姿なるも、人の目に映らず、人知らず
虚なる心、邪てる心によりて、万象は光を失い、万物は死す
人、空虚にして、神なし
森羅万象の神は去り、天はまた無言
塞ざされた森の木は再び語らず
小鳥さえずるも、歌わず
花咲けども、歓ばず
人は自然の中に生まれて住宅なく、食べるに食なく、着る着物なきを嘆く
さては虚像、虚栄の喜怒哀楽にうつつをぬかしてさまよい歩く
楽園は失われて、苦界に変じ、美は醜となり、真は偽に、愛は憎に変わる
世の平和は去りて、修羅の巷と化し、狂乱怒号の闘争にあけくれて、なお疑わず
人の世はあまりに真なく、善なく、美なし
人の世はあまりに知多くして、憂多く、歓び少なし
人の世はあまりに為すこと多くして、煩忙混迷をまねく
神の国は遠からじ
無為、無心、ただ赤心に帰れば可なるに、人何ぞはるか彼方を望む!
人間復活の道は他に無し
自然復帰の道は塞ざされたるにあらず
人信ぜずして、知もて神の門をとざすのみ
自然とは何ぞ!無とは何ぞ!神とは何ぞ!
門は「色即是空」「空即是色」
門を開きて入れば、一切は空
空はそれ大無にして、無心、無為
絶対の無なれば即ち、これ神、これ仏
真言二つなし


「無Ⅰ神の革命」




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