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スピリチュアルという語が、急速に広がりはじめ、
「霊魂」に関してアレルギーのある仏教者達は、苦肉の策として、
禅者、鈴木大拙氏の言うところの日本的「霊性」という概念を、
これの訳語としようとする向きがあります。

つまり、スピリチュアルというのは「霊魂」のことではなく、
曖昧模糊とした日本的なわびさびのような精神性のことである、というわけです。

しかしながら、鈴木大拙氏は、
霊魂学の大権威、スウェーデンボルグを日本に初めて紹介した人物であり、
その尊敬を終生持ち続けていたということが、最近の研究で分かっています。

彼は、後年、海外でのスピーチでこう語っているのです。

「スウェーデンボルグの落ち着き、平穏さ、沈着さ、
明瞭な知性といったものは非常に魅力的であり、
私の精神はほとんど意識しないうちにその栄光へと引き奇せられてしまいます。
彼特有の繰り返しの多い文体さえも、スウェーデンボルグには実に似つかわしいものです。
白髪交じりの髪に髭を長く伸ばした温和な表情の賢者が、
子どもたちにむかって教えを説く姿をまことに彷彿とさせます。
スウェーデンボルグに来てもらい、
新日本が今ふたたび確固たる霊性の立脚点に置かれるよう、援助してもらわねばなりません。
スウェーデンボルグのおかげで、私は、
霊に属する非常に多くの美しく高貴な物事に対して目を開かれたのです。」

日本人には霊魂は無く、西欧人にだけ存在する、などということはないのです。




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2008.12.13 仏教と心霊
心霊的存在を認めずして、宗教は成り立ちません。

いくら言葉をこねくり回しても、この世の理屈では理解できないのです。

それは、仏教においても同じことです。

近代仏教の改革者と呼ばれる明治期の僧、清沢満之氏は、問答形式でこう説明しています。

東大時代にフェロノサからヘーゲル哲学を学んだ氏は、その本質を掴んでいたようです。




〔問〕仏陀は仏教の根本観念であると言ってよいでしょう。
しかし、その観念が示す実体が実際に存在するということは、まったく認めがたいことです。
それはどのように証明されるのでしょうか。

〔答〕人間を万物の霊長と認める人は、仏陀を発見することはできないと思います。
しかし、人間が万物の霊長であるという証明があるかと言いますと、
決してそのような証明はありません。
われわれの不完全であることは、
もし理論的な証明を求められれば、容易に証明することができます。
われわれの知識に至らないところがあり、
われわれの能力に及ばないところがあることから、そのことを考えることができます。
そして同時に、この不完全ということのうちに、優劣、あるいは上下があることも明白です。
これらの事実から推し量って考えてみますと、
われわれ人類よりはるかにすぐれた不可思議なものが存在するということは、
ほぼ想像し、予見することができるでしよう。
そしてさらにまた、われわれ人類だけでなく、いっさいの生きものが、
あるいは生きものでないものも、すべて発展・進化するものであることを考えあわせるならば、
下等の生きものも次第に上等のものに進化し、われわれ人類もまた、
次第にすぐれた存在者の世界へと発展しうるということが分かります。
このような発展、進化はどこに到達したらやむのでしょうか。
理論上は無限の発展を認めざるをえません。
もしそうであるとすれば、この無限の発展の主体が、すなわち仏陀です。
さらに観点を変えて、依存と独立という観念から出発すれば、
独立した絶対的なものが存在せざるをえないことが分かります。
この独立した絶対的なものが、すなわち仏陀です。

〔問〕独立無限なものが存在することは了解しました。
しかしそれは、心とか霊魂とかいうものと異なったものではないでしょうか。
ところが仏教が説く仏陀はつねに心霊的なものであるように思います。
この点はいかがでしょうか。


〔答〕独立無限なものは、
無限な性質と能力とを備えるものでなければならないということは言うまでもありません。
したがって、
それが心霊的な性質と能力を完全に備えているということも、当然のことではないでしょうか。
また次の点についても考えてみてください。
われわれ人類でさえ心霊的な存在ではないでしょうか。
その心霊は有限なものであり、劣等のものであるにせよ、とにかく心霊です。
そうであるとすれば、最上の、そして優等の独立無限者が、
どうして心霊的なものでないと言うことができるでしょうか。
いいえ、独立無限者こそ真に完全無欠の心霊であることができると思います。
もちろん偏った邪悪な心霊ではありません。
慈悲と智恵とを完全に備えた心霊です。

「在床懺悔録」




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2008.12.13 編集禁止
太郎は日本を守り続ける。







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