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2009.05.02
激化する情報戦
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2009.05.02
ヘルメス主義とは何か
西洋神秘思想の源流と言われるヘルメス主義。
このヘルメスは仏陀釈尊の過去仏とも言われています。
その思想とは、一体どのようなものでしょうか?
ヘルメス主義は西暦後の数世紀間に登場したが、
それは、古代エジプトのトキないしヒヒの頭をした月神トートと、
ギリシアの神ヘルメスとが混同されるという、一種の統合を示している。
そこではヘルメスはトリスメギストス、すなわち「3倍も偉大な」、
あるいはさらに3世界ないし3原理の主としての称号で呼ばれた。
エジプト的・グノーシス主義的・新プラトン主義的観念の合成体であるヘルメス主義は、
人間の上位にある存在や、その外見的な性質の背後に隠れている力の認識を通して、
日常的・世俗的人間を再生させることを公然の目的とするグノーシス主義でもある。
コルプス・ヘルメティクムやアスクレピオスにかんしては、
基本的な古典文献として論考18本が知られているが、
これにくわえて、何世紀もの間にヘルメス・トリスメギストス自身や、
その伝説的な弟子たちの作とされる無数の論考がみつかっている。
地中海低地地方から出発したヘルメス主義は西欧全体に広まり、
本質的により錬金術的な研究を促してきた。
西欧の練金術はヘルメス主義と密接に結びついており、
一方の思想に精通しないかぎり、他方のそれを理解するのは難しい。
一部でヘルメス・トリスメギストスがみずから著したとされる有名なテクストを明確にしておこう。
「エメラルド板」
1 以下に述べるのは、嘘偽りのない真実であり、確実でまことにありうべきことである。
2 唯一なるものがさまざまな奇蹟をなしうるのは、
下にあるものが上にあるものに似て、
下にあるものは、上にあるものに似ているからである。
3 これまで万物が一者の瞑想によって造られてきたように、
万物は適応によってこの唯一なるものから生まれた。
4 唯一なるものの父は太陽であり、母は月である。
風は唯一なるものを己の胎内に運び、大地がそれを養う。
5 世界全体を完成させる本源は、 ここにある。
唯一なるものの力は、
6 それが大地に変容するとき、完全無欠なものとなる。
7 火から土を、粗雑なるものから霊妙なるものを、大いなる巧みをもって分離せよ。
8 地上から天界に昇り、ふたたび大地に降りて、
上にあるものの力と下にあるものの力を集めよ。
これによって、汝は全世界の栄光を手に入れ、
これによって無明の闇はことごとく汝を去る。
9 これはあらゆる力のなかで最強の力である。
すべての霊妙なものに打ち勝ち、どれほど確固たるものでも貫くことができるからである。
10 世界はこうして創造された。
11 驚くべき適応はまさにここから生じる。
その手法は以上のごとしである。
12 それゆえわたしは、世界全体を律する哲学の3つの領野を有する、
ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれる。
太場の働きについてわたしが語るべきことは以上であり、なんら遺漏はない。
「エメラルド板」のこれら12通りの提言は、
ヘルメス思想のすべての教えを体系的に要約している。
そこには有名な「キバリオン」、すなわちヘルメス神の基本的な7つの掟が含まれている。
この銘文は、西暦1000年頃、
ヘルメス・トリスメギストスの墓との言い伝えのある場所で発見された、
エメラルドに刻まれていたものである。
かなり懐疑的な20世紀では、練金術がもはや敬虔な夢などでは決してなく、
それとは反対に、いつの世でも変わらない、
金に対する渇望のもっとも乱れた現れだと思われがちである。
その一方で、もっとも寛大な人々は、きわめて正当に錬金術師たちが、
近代化学の発見に大いにあずかって力があったと評価している。
だが、周知のように、秘儀参入者たちは、
両刃の刃をおびたこうした賛辞からつねに身を守ってきた。
すなわち、彼らは練金術と化学との実際上のつながりをすべて否定してきたのだ。
つまり、練金術はそれとはまったく別の次元のものであり、
正統な「賢者たち」の仕事なのである。
『練金術の弁明』の著者はこう記している。
「メルクリウス・トリスメギストスとも呼ばれた偉大なヘルメスは、
自然にかんするすべての知識をそなえ、
聖なる3幅対の筆舌につくしがたい神秘から放たれる何本もの光明を発見するまでになった。
この光明とは、たとえばピュタゴラスやソクラテス、プラトン、アリストテレス、
ソロモン王、エジプト人の王カリード、アラブ人の王ゲベル 、モリエヌス・ロマヌス、
アルテフィウス、シネシウス、ライムンドゥス・ルルス、、アルノー・ド・ヴィルヌーヴ、
トレヴィサンのベルナルド、ロジャー・ベーコン、バシリウス・ヴァレンティヌスなど、
あらゆる時代の突出した人物たちを指す。
彼らはみな錬金術が可能であることを保証しただけでなく、
それを完成させ、みずからの健康に役立てて、
同時代の人々一般よりはるかに長生きし、隣人たちを救ってもいる。
それでもなお、彼らは過度の強弁を弄する無知なる者たちより信用できないのだろうか?」
エルヴェ・マソン「世界秘儀秘教辞典」
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このヘルメスは仏陀釈尊の過去仏とも言われています。
その思想とは、一体どのようなものでしょうか?
ヘルメス主義は西暦後の数世紀間に登場したが、
それは、古代エジプトのトキないしヒヒの頭をした月神トートと、
ギリシアの神ヘルメスとが混同されるという、一種の統合を示している。
そこではヘルメスはトリスメギストス、すなわち「3倍も偉大な」、
あるいはさらに3世界ないし3原理の主としての称号で呼ばれた。
エジプト的・グノーシス主義的・新プラトン主義的観念の合成体であるヘルメス主義は、
人間の上位にある存在や、その外見的な性質の背後に隠れている力の認識を通して、
日常的・世俗的人間を再生させることを公然の目的とするグノーシス主義でもある。
コルプス・ヘルメティクムやアスクレピオスにかんしては、
基本的な古典文献として論考18本が知られているが、
これにくわえて、何世紀もの間にヘルメス・トリスメギストス自身や、
その伝説的な弟子たちの作とされる無数の論考がみつかっている。
地中海低地地方から出発したヘルメス主義は西欧全体に広まり、
本質的により錬金術的な研究を促してきた。
西欧の練金術はヘルメス主義と密接に結びついており、
一方の思想に精通しないかぎり、他方のそれを理解するのは難しい。
一部でヘルメス・トリスメギストスがみずから著したとされる有名なテクストを明確にしておこう。
「エメラルド板」
1 以下に述べるのは、嘘偽りのない真実であり、確実でまことにありうべきことである。
2 唯一なるものがさまざまな奇蹟をなしうるのは、
下にあるものが上にあるものに似て、
下にあるものは、上にあるものに似ているからである。
3 これまで万物が一者の瞑想によって造られてきたように、
万物は適応によってこの唯一なるものから生まれた。
4 唯一なるものの父は太陽であり、母は月である。
風は唯一なるものを己の胎内に運び、大地がそれを養う。
5 世界全体を完成させる本源は、 ここにある。
唯一なるものの力は、
6 それが大地に変容するとき、完全無欠なものとなる。
7 火から土を、粗雑なるものから霊妙なるものを、大いなる巧みをもって分離せよ。
8 地上から天界に昇り、ふたたび大地に降りて、
上にあるものの力と下にあるものの力を集めよ。
これによって、汝は全世界の栄光を手に入れ、
これによって無明の闇はことごとく汝を去る。
9 これはあらゆる力のなかで最強の力である。
すべての霊妙なものに打ち勝ち、どれほど確固たるものでも貫くことができるからである。
10 世界はこうして創造された。
11 驚くべき適応はまさにここから生じる。
その手法は以上のごとしである。
12 それゆえわたしは、世界全体を律する哲学の3つの領野を有する、
ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれる。
太場の働きについてわたしが語るべきことは以上であり、なんら遺漏はない。
「エメラルド板」のこれら12通りの提言は、
ヘルメス思想のすべての教えを体系的に要約している。
そこには有名な「キバリオン」、すなわちヘルメス神の基本的な7つの掟が含まれている。
この銘文は、西暦1000年頃、
ヘルメス・トリスメギストスの墓との言い伝えのある場所で発見された、
エメラルドに刻まれていたものである。
かなり懐疑的な20世紀では、練金術がもはや敬虔な夢などでは決してなく、
それとは反対に、いつの世でも変わらない、
金に対する渇望のもっとも乱れた現れだと思われがちである。
その一方で、もっとも寛大な人々は、きわめて正当に錬金術師たちが、
近代化学の発見に大いにあずかって力があったと評価している。
だが、周知のように、秘儀参入者たちは、
両刃の刃をおびたこうした賛辞からつねに身を守ってきた。
すなわち、彼らは練金術と化学との実際上のつながりをすべて否定してきたのだ。
つまり、練金術はそれとはまったく別の次元のものであり、
正統な「賢者たち」の仕事なのである。
『練金術の弁明』の著者はこう記している。
「メルクリウス・トリスメギストスとも呼ばれた偉大なヘルメスは、
自然にかんするすべての知識をそなえ、
聖なる3幅対の筆舌につくしがたい神秘から放たれる何本もの光明を発見するまでになった。
この光明とは、たとえばピュタゴラスやソクラテス、プラトン、アリストテレス、
ソロモン王、エジプト人の王カリード、アラブ人の王ゲベル 、モリエヌス・ロマヌス、
アルテフィウス、シネシウス、ライムンドゥス・ルルス、、アルノー・ド・ヴィルヌーヴ、
トレヴィサンのベルナルド、ロジャー・ベーコン、バシリウス・ヴァレンティヌスなど、
あらゆる時代の突出した人物たちを指す。
彼らはみな錬金術が可能であることを保証しただけでなく、
それを完成させ、みずからの健康に役立てて、
同時代の人々一般よりはるかに長生きし、隣人たちを救ってもいる。
それでもなお、彼らは過度の強弁を弄する無知なる者たちより信用できないのだろうか?」
エルヴェ・マソン「世界秘儀秘教辞典」



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