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とても勉強になりました。






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人の世にあって本物の権威と称えられるべきものは品格である。
品格はこの世の身分を利用せずにそれ自体で身分を制定し、
財産を持たずにいながら新しく事業を起こす。
どのような地位にあろうとも、その地位に栄光をもたらし、
どのような会社に入っても、その会社を崇高なものにする。
その偉大な力は財貨の及ばないものである。
他人から尊敬されて、それを妬んで嫌うものはいない。
品格が言葉を用いずに他人を感化する様子は、
あたかも語り続けているかのごとくである。
品格が善良な者は、篤い敬虔さがあって正直であるので、
何かを処理するときには必ずよい結果になる。
そうして他人の信任と敬意を得るのだ。
品格ほど人の信頼を得るものはない。
品格とは、最良の形態における人間本性である。
また、個々人の内に体現された道徳律である。
そのため、品格が善良な人は、
社会の善悪の判断基準となるだけではなく、
国家がよく治まる原動力でもある。
これは平時に限らず、戦時であってもまた同様である。
そこで、ナポレオンは戦いについて論じて、
「徳と善の力は身体の力の10倍である」と言ったのである。
国家の勢力と言い、国家の産業の繁栄と言い、
国家の文明の隆盛と言っても、
すべて人民個々人の品格に関係していることである。
たとえば、法律や制度というものも、
ただ人民の品格から徐々に生長して、形を作るものに他ならない。
従って、国民の個々人が良くなれば国家全体は良くなり、
国民が悪くなれば国家も悪くなる。
物事というのは、原因があれば必ずその結果がある。
人民の品格は国家のあらゆる出来事の原因であるので、
人民の品行の善悪に連動して、
その善悪の結果が国家の現象として具現化するのである。


S・スマイルズ「自助論」




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