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2008.04.05 竜樹の戒め
空を誤解すると、虚無主義となり、
あの世や霊魂の存在を否定するようになってしまいます。

現代の仏教界はまさに、この誤りをおかしています。

空思想の大成者、哲学僧竜樹は、
その著書「大智度論」の中で、こう言っています。




「一切法畢竟空しにて来無く如何が死して生有らんや」と。 
是の如き等の種々の邪網顛倒の心を断とす。 
是の故に仏は種々の因縁もて広く死有り生有りと説き給えり。 
若し諸法は総て空ならば、此の品中に往生を説くべからず。 
只諸法中の諸法中の愛著邪険を見顛倒の見を除かんが為の故に畢竟空と説く。 
後世を破せんが為に非ず。 
汝天眼無きを以ての故に後世を疑い自ら罪悪に陥らんとす。 
是の罪悪因縁を遮らせんが為の故に種々往生を説く。

現代語訳

「一切は空であるから、死ねばいのちは終りで、霊魂も無い。」
とこのような、邪説、転倒した見解を、断見と呼ぶ。
こういう者がいるから仏は、
様々な因縁譚をもって、広く、死後のいのちはあると説かれている。
もし、本当に諸法が全て空しいならば、仏法の中で、極楽往生は説かないはずだ。
ただ、愛欲や邪険などの間違った見解を正すためにだけに、空を説いているのだ。
あなたは、天眼通(霊能力)を持っていないが故に、
死後の生を疑い、そして自ら、間違った法を説き、罪悪を造ることとなる。
私は天眼通を持っているから死後の世界がわかるので、
この罪悪因縁を遮ろうとして、往生の諸相を説くのである。



是の般若波羅密の中の、種々の因縁譬喩は多くは空法を説く。
新発意の者あり、空相を取りて、是の空法に著し、
生死の業因縁の中に於いて疑いを生ず。
「もし一切法は畢竟空ならば、来無く、去無く、出無く、入無きの相なり。
いかんが死して而も生ずる有らん。現在眼に見る法すら尚を有るべからず。
いかに況や死して後、余処に生ぜんこと、見るべからずして而も有らんや」と。
是の如き等の種々の邪疑、顛倒の心を断ずるを為す。
是の故に仏は種々の因縁もて広く死有り生有るを説きたまえり。

現代語訳

この般若経典の中では、いろんな因縁譬喩の多くが、
空の理法について説かれている。
仏道修行の新参者が、この空相を誤解し、空法にとらわれて、
流転輪廻中に働くカルマの法則、業報縁起の理法に疑いを持つことがある。
「もし、一切の現象がつづまるところ、空であるならば、この世に来ることは無く、
また去ることも無く、生まれ出ることも無く、入って行くことも無いはずである。
どのようにして死んで、その後に生まれるということがあろうか。
現在、眼に見えている物質世界すら、有るということは言えないはずなのに。
どのようにして死んだ後、あの世に生まれることが出来るのか、
見る事もできないのに、あの世は有るというのか。」
とこのようなさまざまな邪疑の心、顛倒の心を、止めさせ、
正しい信仰の道に入らせる為に、
釈尊はさまざまな因縁譚をもって、
広く、死後の世界は存在するということを説かれるのである。





このように、当時から、空思想を理解しないものがいたことがわかります。




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