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2009.03.26 エルの物語
プラトンの『国家』の最終章では、
死後12日目に甦生した、エルという名の戦士が登場します。

驚く家族を前に、エルは臨死体験を報告します。

天界と地獄の中間のような場所に趣いたエルは、
そこで、生まれ変わりを許された魂たちが、自らの来世を決めさせられるところを見るのです。


エルの語ったところによれば、
どのようにしてそれぞれの魂がみずからの生を選んだかは、
見ておくだけの値打ちのある光景であった。
それは、哀れみを覚えるような、
そして笑い出したくなるような、驚かされるような観物だったのである。
というのは、その選択は、まずたいていの場合、
前世における習慣によって左右されたからだ。
さて、すべての魂たちが生涯を選び終えると、
みなは、くじの順番に整列して、旅路をすすみ、忘却(レーテー)の野へとやって来た。
すでに夕方になって、魂たちは、放念(アメーレス)の河のほとりに宿営することになった。
すべての魂は、この水を決められた量だけ飲まなければならなかった。
それぞれの者は、飲んだとたんに、一切のことを忘れてしまった。

もしわれわれが、この物語を信じるならば、それはまたわれわれを救うことになるだろう。





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