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2010.03.14 小さな政府論
文明を進めるには単に政府の力だけに頼ってはならない。

今の政府は役人が多くて苦しんでいるのだ。
仕事を簡素にして役人を減らせば、業務はよく整理され、
余った人員は世間の役に立つだろうから一挙両得である。
わざわざ政府の業務を忙しくし、
有用な人物を採用して無用のことをさせるのは、
へたなやり方だと言えるだろう。
また、民間に移動する人材は、
政府を離れても日本から去って外国に行くのではない。
日本にいて日本の仕事をするのである。
どうして心配する必要があろうか。

私立の人も官職についている人も、同じ日本人である。
ただ別の立場で仕事をしているだけだ。
ほんとうは助け合って、共に日本の役に立つのだから、
敵ではなく、本当にお互いのためになる友なのだ。

自ら学者を名乗って天下のことを心配する以上、
どうして無芸の人物であろうか。
何かの芸で生計をたてることは難しいことではない。
また、役人として公務をつかさどるのも、
民間にいて事業を営むのも、その難しさが違うはずがない。
もし役人の仕事が容易で、
その収入が民間の営業よりも多いのであれば、
実際の働き以上の収入を得ているものと言えよう。
実際の働き以上の利益をむさぼるのは紳士の行いではない。
無芸で無能、幸運によって役人となり、
むやみに給料をむさぼって贅沢をし、
遊び半分で天下のことを語る者は、私の友ではない。


福沢諭吉「学問のすすめ」




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