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2010.03.28 造化の妙工
天地の万物で、一つとして人間の役に立たないものはない。 
一粒の種をまくと二、三百倍の実を生じ、
深山の樹木は育てないのによく成長し、
風によって風車を動かすことができ、
海は運送に役立てることができ、
川や海の水を汲んで火をつけて蒸気をつくると、
重くて大きな汽船や汽車を自由に進退させることができる。
このほか、
造化の妙工(神がつくった自然のすぐれた仕組み)を数えると、
枚挙にいとまがない。
人はただこの造化の妙工のおかげをこうむって、
わずかにその様子を変化させて利益を得ているのだ。
だから人間が衣食住を得るのは、
すでに造化の手で九十九パーセントの調理をしたものに、
人力で一パーセントを加えるだけのことなので、
人はこの衣食住をつくると言うことはできず、
実際は道端に捨てられているものを、
拾い取るようなものであるにすぎない。


福沢諭吉「学問のすすめ」




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