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カール・ヤスパースは、20世紀のドイツの哲学者です。

始めは、ハイデルベルク大学で精神医学を教えていましたが、
後に、哲学に転じて、世界的な実存哲学者となりました。

ヤスパースは、
「哲学者は神が存在するかどうかに答えなければならない」、
として、神を「包括者」と呼び、その存在証明は難しいが、
信仰によって確認されうるとしています。

そして、その「包括者」とは、
「存在それ自身として考えられた場合は、神および世界と呼ばれ、
私たち自身であるものとしては、現存在・意識一般・精神・実存と呼ばれるのだ」、
と説明しています。

彼は、ニヒリズムからの脱出のために、
秩序ある哲学的な生活態度の重要性を説いたのでした。


彼の思想と仏教の親和性が指摘されることがありますが、
その前世は、単身でインドに渡り唐に仏典をもたらした僧、義浄だったのです。




私は包括者によって生き、かつよりよく生きることができるのですが、
私が内省においてこのような包括者を覚知するならば、
この内省は無限の活動において、また技術的装置へ心を奪われているときでも、
終日私をささえてくれる根本的気分として光を放つでしょう。
こうして「哲学すること」は生の学びであるとともに死の学びであります。
一義的・直接的に私たちに聞こえてくるような神の言葉でなくして、
むしろ事物の常に多義的な言葉としての暗号に耳を傾け、
しかも超越者(神)が存在することの確信をもって生きることであります。
そこからしてはじめて、この疑惑に包まれた現存在において、
人生が善となり、世界が美となり、現存在そのものが充実したものとなります。
哲学が死の学びであるとしたら、この死の能力こそまさに、
正しく生きることの条件であります。生の学びと死にうることとは同じことなのであります。


「哲学入門」



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