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イギリスの人気作家、コリン・ウィルソンは、
膨大な読書量を誇る、20世紀の思想状況を的確に把握した人物です。

その彼が、
「どの本を読むべきなのかを、よく選びなさい」、と言うのです。




私が影響を受けた書物とは、私を考えさせてくれた書物だった。

もちろん、ひたすら「面白い話」を語る本もたくさん楽しんだ。
子供のころ、ライダー・ハガード、エドガー・ライス・バロウズ、
R・L・スティーブンソンなどは、それこそ貪るように読んだ。
でも物語だけでは、私の場合どうしてもじきに飽きてしまう。

『デイヴィッド・リンゼイの不思議な天オ』に収めた、リンゼイをめぐるエッセイのなかで、
私は「高く飛ぶ人」と「低く飛ぶ人」という区別を立てた。

「高く飛ぶ人」とは、
ドストエフスキー、トルストイ、バーナード・ショー、ウェルズといった、
人は、人生をいかに生きるべきかを知ろうとする作家たちである。

「低く飛ぶ人」とは、
ジェーン・オースティン、ディケンズ、サッカレーなど、
知的ではあれ、「大きな問い」を問うことは決してない作家たちだ。

さて、人間存在の根本的問題は何か。私にはきわめて明白に思える。

たしかに、我々の世界は、惨めな悲劇に満ちている。集団飢餓、大いなる不正。

しかし、平均的な人間にとっての問題は、
悲惨と肯定のどちらを、―カーライルの言う「永遠のイエスと永遠のノー」を―、
選ぶかではなく、むしろ、
永遠のイエスの感覚を与えてくれる「鳥の視点」と、 
ハイデガーが「日常性の瑣末さ」と呼ぶ「ぬるま湯」

のどちらを選ぶかなのだ。

「Books In My Life」




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