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2008.07.09 宗教と死後生
英語圏で最も影響力を持つ宗教哲学者といわれるジョン・ヒックは、
多くの大学で、キリスト教神学・哲学・宗教学の教鞭をとりました。

彼は、
宗教の宇宙というのはキリスト教中心でも、
これに代わるどの宗教を中心にしたものでもない。
それはただ「神」を、あるいは「神的実在者」を中心にまわっている。
「神」あるいは、「神的実在者」が、いわば太陽であって、
すべての宗教はそれぞれのしかたでそれを反射しているにすぎない。

自我中心から神的実在中心への人間存在の変革を通して、
人間は神の国に参入し、あるいは涅槃に到達することができる。
世界は本性上、慈愛に富み、恵みに満ちているのだ。

と主張しました。

そして、
救いの道、開放の道はただ一つではなくその道は多数あることを認めるべきだ。
ということを提唱したのです。

実際、彼は、クリスチャンであるにもかかわらず、
毎朝、仏教的瞑想を行うなど、その実践的な人生観は、
親密な家庭生活に支えられて、常に積極的で楽天的なものだったそうです。

彼は、
死後の生命の問題についても、このような意見を述べています。

死後の生命という考えに対して、世俗の関心は高まっているのに、
その可能性に対する神学的関心は逆に後退しているように思われるのは、
現代の珍しい特徴の一つである。
今日、死に対する、また死後の存在に対する非宗教的な関心が、
世間一般に広まっており、これが超心理学、神秘学、死学、霊媒の話、再生、
体外遊離の体験、臨床医学上では死んだはずだが蘇ったという人の体験談、
などのなかで表出されている。ところが、今日、最良のキリスト教的思考のなかにも、
死後の生命という考えには重きを置かないものがあらわれ、事実上、
この考えをキリスト教のメッセージのなかから排除しようとするところにまでおよんでいる。



仏教界も、
死後の生命に関する世間の感心や、ニューエイジ思想の潮流は、
どこか別世界の出来事であるかのように無視していますが、
今後は、真摯に取り組んでいかざるを得なくなるでしょう。




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