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紀元前2世紀ごろ成立した「ミリンダ王の問い」というパーリ仏典には、
ギリシャ人ミリンダ王と、
仏教僧ナーガセーナ長老との教理問答が収められています。

その問答の結果、ミリンダ王は、仏教に帰依したとされていますが、
ギリシャ思想に精通したミリンダ王は、どう納得したのでしょうか?




王は問うていう。
「ナーガセーナ長老、
輪廻転生して生まれ変わるものとは、一体何なのでしょうか?」

長老は答えていう。
「大王どの、生まれ変わるものは、現象的個体にほかなりません。」

「それでは、いま現にある現象的個体が、
そのままで、生まれ変わるのでありましょうか?」

「大王どの、この現在の名称・形態がそのまま、
次の世に生まれ変わるのではありません。
この現在の名称・形態によって、あるいは善あるいは悪の行為(業)をなし、
その行為によって他の新しい名称・形態が次の世に生まれ変わるのです。」

「長老、いま現にある現象的固体が、
次の世に生まれ変わるのではない、というのでしたら、
善行または悪行のカルマに、将来われらは影響されない、
ということになりませんか?」

長老は答えていう。
「大王どの。
死とともに終滅する現象的個体と、
生まれ変わりに際しての現象的個体とは、
そもそも別のものではありますが、
後者のよってきたるもとはといえば、前者にほかならず、
したがって、われらは、善行または悪行の影響を受けずにすむ、
というわけには参らないのです。」

「おみごとです、ナーガセーナ長老。」





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